見知らぬ街の見慣れた空

勤め人を辞めて暮らすように世界中を旅する生活

物を持たず

会社に退職を伝えてから3ヶ月ほどが経ち、現在は有休消化中。
住んでいたマンションを引き払うと同時に、全ての家具や家電を処分したことで驚くほど身軽になった。しかし、そのプロセスは思った以上に困難で、身体的にも精神的にも非常に消耗するものだった。物を捨てることの難しさを改めて痛感した。

正直に言うと、この経験を二度と繰り返したくはない。今では、必要最低限の衣類や物しか持っていない。それでも、生活の中で物が多すぎると感じるようになってきた。生活そのものが旅になるというのは、持ち物を減らすことが必要不可欠だとつくづく感じる。

もともと私は買い物も持ち物も少ない方だったが、これからはさらに物を購入する際には慎重になるだろう。物を持ち過ぎず、必要なものだけを大切にしようと思う。

 

住まいを引き払うという決断は、私にとって大きな節目となった。退去する準備は家具や家電を処分することから始まった。捨てるものを選ぶ作業は思ったよりも時間がかかった。物を手放すという行為は、その物が持つ過去との繋がりを断つことを意味し、それがなかなか難しいものだった。

また、単に家具や家電といった大きな物の処分は負担が大きかった。退去当日まで物を処分しながら日常生活も成立させなければならず、捨てるタイミングなどを常に考えながら計画を立てる必要があったからだ。

しかし、一つずつ物を手放す作業を続けるうちに、心の整理もできたように感じた。物を手放すことで、新たな生活が始まるのだと思えるようになり、気持ちも前向きになっていった。

 

今では、必要最低限の持ち物で充分だと感じている。物を持ち過ぎることで生じるストレスや負担がなくなったことで、心にも余裕が生まれたように思う。

また、物を手放す経験をして、購入する物を選ぶ際には、本当に必要なものかどうかをよく考えるようになった。無駄な物を持たないことで、自分の生活をよりシンプルで豊かなものにすることができると感じている。